農学は、日本と世界の食糧生産や持続可能な生物資源の利用に貢献することのできる学問分野です。これらはいずれも非常に重要な世界規模の課題であり、国際機関では各分野の専門的かつ実践的な知識を持つ人材が求められています。
国連の専門機関や国際機関・研究所で働くには、多くの場合、修士号または博士号の取得と2〜3年の実務経験が最低必要条件とされます。農学部で基礎的な知識を学びながら、興味のある機関でのインターンシップやボランティアに参加してみると良いでしょう。また、名古屋大学の授業や留学生との交流、交換留学制度などを通じて、英語その他の言語力を磨いておくことも大切です。卒業後は大学院へ進学、あるいは公的機関、NGO、民間企業などで働き、実践的な職務経験を積みます。なお、修士号/博士号の取得と職務経験は、どちらが先でも構いません。例えば、JICAの青年海外協力隊に参加して国際協力の現場を経験した後に、より高度な知識を身につけるために大学院へ進学する人も多くいます。
国連機関、国際NGO、その他の国際機関に就職するためには、それぞれの機関がウェブサイトなどで公開する空席公募に応募し、書類選考と面接(多くの場合、オンラインで実施)を経て採用される、というプロセスを経るのが最も一般的です。その他に、日本国籍を持っている人は、日本の外務省を通じて国連機関へ派遣されるJunior Professional Officer (JPO) プログラムに応募することもできます(詳しくは外務省・国際機関人事センターHP参照: https://www.mofa-irc.go.jp/)。
海外で働く、あるいは国際機関で働くには、日本の一般的な就職活動とは異なるプロセスを経る必要があります。海外で働いている卒業生に話を聞くなど、在学中に積極的に情報を集めながら必要な知識と経験を身につけ、ぜひ夢を叶えてください。