2024年12月2日~6日に、第24回アジア農科系大学連合(AAACU)隔年会議を本研究科とAAACUの共同主催により開催しました。
アジア農科系大学連合―Asian Association of Agricultural Colleges and Universities (AAACU)は、1972年に設立された、農林水産業に関わる教育と研究の連携を推進するアジア地域の農学系大学・研究機関による共同事業体です。現在、日本、韓国、台湾、フィリピン、タイ、インドネシア、アメリカなど10ヵ国から約30の大学および研究機関が参画しており、学生交流やシンポジウムの開催など、活発な活動を展開しています。名古屋大学大学院生命農学研究科は、AAACUを牽引する中心的な役割を果たしており、これまでに2回、名古屋で隔年会議を開催しました。そして今回、3回目となる隔年会議(通算第24回)を野依記念学術交流館で開催し、海外から約50名、国内から約70名の参加者を迎えました。
今回の隔年会議では、「Nagoya Protocol in Nagoya -wise and harmonized use of bioresources in the international community-」をテーマに、国際社会におけるバイオリソースの活用に関する好事例や課題について議論しました。会議は5日間にわたり開催され、国立遺伝学研究所の鈴木睦昭博士と本研究科の江原 宏 農学国際教育研究センター長による基調講演、6名の招待講演、参加機関の取り組みを紹介するセッションやポスター発表など、多彩なプログラムが実施されました。12月3日の開会式では水谷副総長および中園生命農学研究科長からの挨拶があり、ウェルカムレセプションでは杉山総長が挨拶と乾杯の音頭を務めました。
12月5日には参加者同士の交流を深める懇親会が行われ、続く6日には岐阜県恵那市を中心とした醸造現場を巡るスタディツアーが実施され、いずれも参加者から好評を得ました。さらに、同期間中には特定非営利活動法人東海地域生物系先端技術研究会が主催する「アグリビジネス創出フェア in 東海」と一部共同開催を行い、東海地域を中心とする農林水産業・食品産業に関わる産官学の展示ブースの見学も実施されました。
このような充実したプログラムを通じて、東アジアを中心とした国際連携の新たな機会を提供することができ、生命農学研究科の「アジアのハブ」としての存在感をさらに高める成果が挙げられました。